食用菊の栽培で花を収穫した後の手入れ方法と翌年への準備

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食用菊の栽培で花を収穫した後の手入れはどうすればよいのか、初めて育てた方にとっては悩みどころではないでしょうか。収穫後の管理や手入れ方法は翌年の収穫量を左右する重要なポイントとなります。また、食用菊を植えっぱなしにしておくとどうなるのか気になる方も多いはずです。実は適切な手入れを怠ると、株が弱って花つきが悪くなったり、病気にかかりやすくなったりすることがあります。この記事では、食用菊の花後の管理から冬越し、翌年に向けた株の更新方法まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

  • 花を収穫した後に行う切り戻しや茎の処理方法
  • 冬越しに向けたマルチングや株元の管理ポイント
  • 植えっぱなしにした場合のリスクと対処法
  • 翌年も元気に収穫するための株分けや挿し芽の方法

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目次

食用菊の栽培で花を収穫した後の手入れ方法

食用菊の栽培で花を収穫した後の手入れ方法

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  • 花後の切り戻しと茎の処理
  • 冬越しに向けた株元の管理
  • マルチングで霜から守る方法
  • 肥料は必要?追肥のタイミング

花後の切り戻しと茎の処理

食用菊の花を収穫し終えたら、まず行うべき作業が切り戻しです。株元から3〜5cmほど残して茎を切り取りましょう。切り戻しをすることで、株元付近から出てくる冬至芽(冬芽とも呼ばれる新芽)が育ちやすくなります。

切り戻しを行う際にはいくつかの注意点があります。使用する剪定バサミは清潔で切れ味の良いものを選んでください。汚れたハサミを使うと、切り口から病気が入り込む原因となることがあります。株元周りの除草や枯れ葉の掃除も同時に行っておきましょう。

切り戻しのタイミングは、花が完全に咲き終わった頃が目安です。地域や作型によって収穫時期は異なりますが、一般的には10月下旬から11月頃に行うことが多いでしょう。ただし、株元からすでに冬至芽が出ている場合は、傷つけないよう注意しながら作業を進めてください。冬至芽が確認できたら、古い茎は役目を終えたと考えて問題ありません。

栽培中に病害虫が出た株の残渣は、畑や庭に残さず必ず離れた場所で処分してください。健康な残渣であっても、堆肥に混ぜる際は病気が発生していないことを確認してからにしましょう。

なお、株元がまだ緑色をしている場合でも、冬至芽が出ていれば切り戻して構いません。緑の部分を残しておきたい気持ちになりますが、翌年の生育を考えると思い切って切り戻すことが大切です。

冬越しに向けた株元の管理

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食用菊は比較的寒さに強い植物ですが、冬越しに向けた株元の管理をしっかり行うことで、翌年の生育がより良くなります。地植えの場合は基本的にそのまま冬越しできますが、寒冷地では追加の対策が必要になることもあります。

鉢植えで育てている場合は、軒下など霜や雪が直接当たらない場所に移動させるのが効果的です。凍結しにくく風通しの良い場所を選ぶことがポイントとなります。暗すぎる場所は避け、ある程度の明るさが確保できる環境が望ましいです。

冬の間の水やりについても触れておきます。休眠期に入った食用菊は蒸散量が少なくなるため、水やりの頻度は大幅に減らして問題ありません。ただし、鉢植えか地植えか、用土の種類、気温などによって土の乾き方は大きく異なります。土の表面が乾いたことを確認してから、控えめに水を与えるようにしてください。土が完全に乾ききってしまうと株が枯れてしまうこともあるため、適度な湿り気は保つことが大切です。

寒い地域では夜間に土が凍結する恐れがあります。水やりは暖かい日の日中に行い、夕方以降は避けるようにしましょう。凍結が心配な場合は、不織布をかけるなどの防寒対策も検討してみてください。

小さな鉢植えで育てていた場合は、冬越し中により大きな鉢に植え替えることも選択肢の一つです。これは鉢のまま管理を続ける場合の話であり、露地への定植は春以降の適期に行うのが一般的です。根が十分に張れるスペースを確保することで、翌年の生育が促進されます。

マルチングで霜から守る方法

マルチングとは、株元の土の表面を有機物などで覆う作業のことです。食用菊の冬越しにおいて、マルチングは霜から根を守る効果的な方法といえます。特に寒冷地では欠かせない作業です。

マルチングに使用できる素材はいくつかあります。腐葉土は保温性が高く、春になれば土に還元されて養分にもなるため、最も一般的に使われています。敷きわらも入手しやすく、通気性を確保しながら保温できる点がメリットです。バークチップは見た目が美しく、泥はねを防ぐ効果も期待できます。

マルチング素材 特徴 メリット デメリット
腐葉土 分解されて土に還る 保温性が高い、養分補給になる 風で飛びやすい
敷きわら 通気性が良い 入手しやすい、安価 見た目がやや雑然とする
バークチップ 見た目が美しい 泥はね防止、長持ちする 価格がやや高め

マルチングを施す厚さは3〜5cm程度が目安です。あまり厚く敷きすぎると、春先に芽が出にくくなったり、過湿になって根腐れを起こしたりする可能性があります。冬至芽の周囲は少し薄めにしておくと良いでしょう。

寒冷地で雪が多い地域では、不織布やビニールで株を覆って越冬させる方法もあります。これらはマルチング材というよりも霜よけの被覆資材として使用するもので、株全体を保護する目的で用います。ビニールを使用する場合は、結露や蒸れを防ぐために完全に密閉しないよう注意が必要です。春先の気温が低い時期も、防虫ネットや不織布で寒さ除けをすることで苗の傷みを防げます。

肥料は必要?追肥のタイミング

肥料は必要?追肥のタイミング

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花後の食用菊に肥料が必要かどうかは、株の状態によって判断が分かれます。結論からいうと、冬至芽が出ている場合は基本的に肥料を与える必要はありません。休眠期に入る株に肥料を与えても吸収されにくく、かえって根を傷める原因となることがあるためです。

冬至芽がまだ出ていない株についても、花後から冬の間は肥料を控えるのが一般的な管理方法です。この時期に無理に肥料を与えても、芽の発生を促す効果は期待しにくいでしょう。

親株管理と露地栽培で異なる追肥の考え方

食用菊の追肥については、目的によって時期や方法が異なります。翌年の挿し芽用に親株を管理する場合は、春に冬至芽が動き出してから液肥を与え始め、元気な新芽を育てることが大切です。3月下旬頃から2週間に1回程度の液肥を5月初め頃まで続けると、挿し芽に適した芽が育ちやすくなります。

一方、露地で定植した株の追肥は、夏場を中心に行うのが一般的とされています。栽培資料では7〜9月頃に2回程度の追肥が推奨されている例もあります。品種や作型によって適切な時期は変わりますので、栽培している品種の特性に合わせて調整してください。

肥料の種類としては、緩効性の化成肥料が扱いやすく初心者にもおすすめです。有機肥料を使用する場合は、油かすや発酵鶏糞などが適しています。特にリン酸を含む肥料は花つきを良くする効果があるため、翌年の収穫に向けて意識しておくと良いでしょう。

食用菊を栽培し花を収穫した後の手入れを怠ると?

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  • 植えっぱなしにしておくとどうなる?
  • 株が弱る原因と対処法
  • 連作障害を防ぐポイント
  • 翌年も収穫するための株分け・挿し芽

植えっぱなしにしておくとどうなる?

食用菊を植えっぱなしにしておいても、翌年花を咲かせること自体は可能です。菊は多年草であり、適切に管理すれば長年にわたって育てられることもあります。しかし、手入れをせずに放置した場合、いくつかの問題が発生しやすくなります。

まず、花が小さくなる傾向があります。同じ場所で育て続けることで栄養が偏り、花のサイズや色つやが年々低下していくことが少なくありません。下葉から枯れ上がりやすくなり、見た目が悪くなることもあるでしょう。

さらに深刻な問題として、病気や害虫の被害が増えやすくなる点が挙げられます。葉が茂りすぎて風通しが悪くなると、うどんこ病や褐さび病などの病気が発生しやすい環境となってしまいます。ハダニやアブラムシといった害虫も、密集した株には付きやすい傾向にあります。

手入れをした株としなかった株では、翌年の花つきに明らかな差が出てきます。少しの手間が大きな収穫につながると考えてください。

草丈が伸びすぎて倒れてしまうことも、放置した場合によく見られる現象です。倒れた茎が地面に触れることで病気になりやすくなるため、翌年も美味しい食用菊を楽しむためには適切な手入れが欠かせません。

株が弱る原因と対処法

食用菊の株が弱ってしまう原因はいくつか考えられます。最も多いのは株の老化によるものです。菊の根は老化が早いといわれており、同じ株を長年育て続けると徐々に勢いが落ちてきます。葉が黄色くなったり、花が小さくなったりするのは老化のサインかもしれません。

肥料不足も株を弱らせる大きな要因です。菊は生育期に適切な追肥が欠かせない植物であり、肥料切れを起こすと花芽の形成が悪くなります。収穫量が大幅に減少することもあるため注意が必要です。

水はけの悪い環境も根を傷める原因となります。菊は過湿を嫌う一方で乾燥にも弱い植物です。鉢植えの場合は鉢底石を入れて排水性を確保し、地植えの場合は高畝にするなどの工夫が効果的です。

株が弱ってきたと感じたら、まず原因を特定することが大切です。老化が原因であれば挿し芽で株を更新し、肥料不足であれば追肥を行い、過湿であれば植え替えを検討しましょう。早めの対処が株の回復につながります。

病害虫による被害も見逃せません。特に褐斑病は菊に発生しやすい病気の一つであり、感染すると葉に茶色い斑点ができて株全体が弱ってしまいます。予防として風通しを良くし、発生した場合は早めに被害部分を取り除くことが重要です。

連作障害を防ぐポイント

連作障害を防ぐポイント

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食用菊の栽培では、同じ土や同じ場所で長期間栽培を続けると、土壌中の養分バランスが崩れたり、特定の病原菌が増えたりすることがあります。食用菊の栽培資料でも連作を避けることが推奨されており、健康な株を維持するためには定期的な対策が有効です。

効果的な対策の一つは、栽培場所を変えることです。畑や庭で育てている場合は、病害虫の発生状況などを見ながら、数年に一度は植え付け場所の変更を検討してみてください。これにより土壌の回復を図りながら、病害虫の蓄積も防ぐことができます。

鉢植えの場合は、毎年新しい土に入れ替えることで土壌の問題を回避できます。一度使った土には前作の養分の偏りや病原菌が残っている可能性があるため、使い回しは避けた方が無難です。どうしても再利用したい場合は、天日干しで消毒してから腐葉土などを混ぜて土壌改良を行ってください。

菊の栽培に適した土は、排水性と保水性のバランスが良く、腐植に富んだものが理想とされています。pHはおおむね6.0を目安に調整すると良いでしょう。菊専用の培養土を使用すれば、手軽に適した環境で栽培を始められます。

堆肥や有機物を定期的に補うことも、土壌の健全性を維持するために有効です。土の団粒構造が改善されて水はけと水もちのバランスが良くなり、根の生育環境が整います。植え付け前には苦土石灰を施して土のpHを調整することも忘れないようにしましょう。

翌年も収穫するための株分け・挿し芽

翌年も収穫するための株分け・挿し芽

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翌年も元気な食用菊を収穫するためには、株の更新が重要なポイントとなります。食用菊は多年草として毎年同じ株から収穫することもできますが、数年に一度は株を更新することで、より健康で花つきの良い株を維持できます。更新の方法としては、株分けと挿し芽の2つがあり、状況に応じて使い分けると良いでしょう。

株分けは最も手軽な方法です。春になって冬至芽が10〜15cm程度に成長したら、親株から離れた位置にある元気な芽を根ごと切り分けます。なるべく親株から離れたものを選ぶと、病気の伝染リスクを減らすことができます。株分けした苗はすぐに植え付けが可能なため、初心者の方にもおすすめの方法です。

一方、挿し芽は少し手間がかかりますが、より健康な株を作れる方法として知られています。親株に付いている病気を引き継ぎにくく、下葉の枯れ上がりも少ない傾向にあります。挿し芽の時期は4月下旬から5月中旬が適期であり、気温が安定してから行うと成功率が高まります。

挿し芽の手順

挿し芽を行う際は、まず挿し穂を準備します。親株から伸びた元気の良い新芽を、先端から5〜6cm程度の長さで切り取ってください。下の葉は1〜2枚取り除き、切り口は斜めにカットします。切り取った挿し穂は1〜2時間水に浸けて十分に水揚げしておきましょう。

挿し床には赤玉土の小粒や鹿沼土、市販の挿し芽用土などが適しています。肥料が入っていない清潔な用土を使用することが成功のコツです。箸などで穴を開け、挿し穂を2cm程度の深さに挿し込み、周囲の土を軽く押さえて安定させます。

挿し芽後は直射日光を避け、明るい日陰で管理します。条件が良ければ1週間前後で発根が確認できることが多いため、それまでは土を乾燥させないよう注意してください。発根したら徐々に日光に慣らしていき、1ヶ月ほどで定植できる苗に育ちます。

挿し芽で作った苗は、株分けの苗に比べて初期生育がやや遅い傾向がありますが、秋にはしっかりと花を咲かせてくれます。株分けと挿し芽を組み合わせることで、万が一どちらかが失敗しても苗を確保できるため、両方の方法を試してみることをおすすめします。翌年に向けて計画的に株を更新し、美味しい食用菊の収穫を楽しみましょう。

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総括:食用菊の栽培で花を収穫した後の手入れ方法と翌年への準備

  • 花後は株元から3〜5cmを残して切り戻しを行う
  • 切り戻しと同時に株元周りの除草や枯れ葉の掃除をする
  • 病害虫が出た株の残渣は畑に残さず処分する
  • 冬至芽が出ている場合は切り戻しても問題ない
  • 鉢植えは霜が当たらず凍結しにくい明るい場所に移動させる
  • 冬の水やりは土の表面が乾いてから控えめに与える
  • マルチングは腐葉土や敷きわらで3〜5cm程度の厚さにする
  • 寒冷地では不織布やビニールで株を覆い蒸れに注意する
  • 休眠期の親株には基本的に肥料を与えない
  • 親株管理の追肥は春から、露地栽培は夏場中心と目的で異なる
  • 植えっぱなしにすると花が小さくなったり病気が増えたりする
  • 株の老化や肥料不足が株を弱らせる主な原因となる
  • 連作を避けるため数年に一度は栽培場所の変更を検討する
  • 株分けは春に冬至芽が10〜15cmに育った頃が適期
  • 挿し芽は4月下旬から5月中旬に行うと成功率が高い
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