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マダガスカルジャスミンの育て方|花を咲かせる剪定と冬越しのコツ

マダガスカルジャスミンの育て方|花を咲かせる剪定と冬越しのコツ

ガーデンパレット・イメージ

純白の星形の花と、うっとりするほど甘い香りで人気のマダガスカルジャスミン。花屋さんの店頭やプレゼントで手に入れたものの、いざ自分で育て始めると「思ったように花が咲かない」「冬になると葉が落ちてしまう」といった壁にぶつかる方は少なくありません。実は、マダガスカルジャスミンの育て方には、日当たり・水やり・剪定・冬越しといった押さえるべきポイントがいくつか決まっています。順番にコツをつかんでいけば、園芸初心者の方でも毎年たくさんの花を咲かせられる植物です。この記事では、基本の管理方法から、花を咲かせるための剪定や肥料、失敗しやすい冬越しや増やし方まで、まとめて分かりやすく解説していきます。あなたのお部屋やベランダで、あの清らかな香りを長く楽しむための参考になれば幸いです。

  • 日当たりや水やりなど基本となる育て方のポイント
  • 花をたくさん咲かせるための剪定と肥料のコツ
  • 寒さに弱い植物を上手に冬越しさせる方法
  • 挿し木での増やし方や害虫対策といった応用知識
目次
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マダガスカルジャスミンの育て方の基本

  • 日当たりと置き場所のポイント
  • 季節に合わせた水やりの方法
  • 花を咲かせる肥料の与え方
  • 水はけを意識した用土選び
  • 寒さに弱い冬越しのコツ
  • 樹液の毒性と扱う際の注意

日当たりと置き場所のポイント

マダガスカルジャスミンを元気に育てる第一歩は、とにかく日当たりの良い場所に置くことです。原産地であるマダガスカル島は、豊かな日差しが降り注ぐ熱帯地域。そのため本来は太陽の光をたっぷり浴びて光合成を行い、花を咲かせるためのエネルギーを蓄える性質を持っています。

日照が足りない暗い場所に置くと、植物は光を求めてつるだけをひょろひょろと長く伸ばし、肝心の花芽がつきにくくなります。せっかく蕾ができても、エネルギー不足でぽろぽろと落ちてしまうこともあるのです。春から秋にかけては、屋外の日なたや、室内なら南向きの明るい窓辺など、しっかり日光が確保できる場所を選んであげましょう。

ただし、注意したいのが真夏の強い直射日光です。七月から八月の日差しは葉が耐えられる限界を超えることがあり、葉が茶色く焼ける葉焼けを起こしてしまいます。盛夏はレースのカーテン越しの光にするか、直射日光を避けた風通しの良い明るい半日陰へ移動させると安心です。

とくに四月から五月ごろは、花になる芽を作る花芽分化期と呼ばれる大切な時期にあたります。この時期にしっかり日光を浴びせておくと、初夏からの花つきが目に見えて良くなります。室内で育てている場合でも、一日に五時間ほどは日が当たる場所を確保してあげたいところです。日照は、多ければ多いほど良いと考えておいて差し支えありません。

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もう一つ覚えておきたいのが、置き場所をころころ変えないという点です。屋外と室内を頻繁に出し入れすると、光の量が急に変わって植物に大きなストレスがかかります。むしろ、季節ごとに落ち着いた環境へ一度移したら、そこにしばらく固定して慣らしてあげるほうが、生育は安定しやすくなります。

季節 おすすめの置き場所 ワンポイント
春・秋 屋外やベランダの日なた、室内の南向き窓辺 できるだけ長く日光に当てる
レースカーテン越し、明るい半日陰 強い直射日光と葉焼けを避ける
室内の日当たりの良い窓辺 夜間は窓から離して冷え込み対策

季節に合わせた水やりの方法

水やりの基本は、土の表面が乾いてから、鉢底の穴から水が流れ出るまでたっぷり与えることです。表面がしっかり乾いたのを目で見て、指で触って確かめてから与える。この乾いたら与える、というメリハリのあるリズムを作ることが、根を健康に保つ最大のコツと言えます。

なぜメリハリが大切なのでしょうか。理由は、根が水を吸うと同時に呼吸もしているからです。土が常にじめじめと湿ったままだと、土の中の空気が足りなくなり、根が傷んで根腐れを起こす原因になります。逆に乾湿の差をつけることで、根はしっかり呼吸でき、丈夫に育つのです。

生育が盛んな春から秋は、たくさんの水を必要とします。特に真夏は乾きが早く、一日に一回から二回の水やりが必要になる日もあるでしょう。ここで気をつけたいのが、水を与える時間帯です。日中の気温が高い時間に水をやると、鉢の中の水温が上がって根を蒸らしてしまうことがあります。気温が低い朝か夕方に与えるのがおすすめです。

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鉢の受け皿にたまった水は、こまめに捨てましょう。水をためたままにしておくと、土が余分な水分を吸い戻し、根腐れの引き金になってしまいます。ちょっとした習慣ですが、株の寿命を大きく左右します。

一方、気温が下がる秋以降は、植物の活動がゆるやかになり、水を吸う量もぐっと減ります。冬の休眠期には、土の表面が乾いてからさらに数日ほど待って与えるくらいの、乾かし気味の管理へ切り替えてください。水を控えて株の中の水分を少なくしておくと、寒さへの抵抗力が高まり、細胞が凍りにくくなると言われています。冬の水のやりすぎは、この時期最大の失敗のもとです。

花を咲かせる肥料の与え方

花を咲かせる肥料の与え方

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花をたくさん咲かせたいなら、肥料選びがカギを握ります。ポイントは、リン酸の比率が高い肥料を選ぶことです。肥料には主に窒素・リン酸・カリウムの三つの要素が含まれますが、このうち花つきに大きく関わるのがリン酸だからです。

観葉植物用の肥料は、葉や茎を茂らせる窒素の割合が高いものが多くあります。これをマダガスカルジャスミンに与え続けると、つるばかりがぐんぐん伸びて花が咲かない、いわゆるつるボケという状態に陥りがちです。葉だけ立派なのに一輪も咲かない、という残念な結果になりかねません。

そこで、窒素・リン酸・カリウムがバランスよく配合されたものか、リン酸が多めの草花用肥料を選ぶとよいでしょう。たとえば数字で八・十四・九のように、真ん中のリン酸が高い配合のものが花向きの目安になります。

与える時期は、生育が活発な四月から十月に限ります。緩効性の固形肥料なら一か月から二か月に一回、鉢の縁の根に直接触れない位置に置きます。液体肥料なら、規定どおりに薄めたものを十日から二週間に一回、水やり代わりに与える方法が手軽です。

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気温が下がって生育が止まる十一月から三月は、肥料を一切与えないでください。休眠中は根の吸収力が落ちているため、この時期に肥料を与えると土の中の成分が濃くなりすぎ、かえって根を傷める肥料焼けを招いてしまいます。休ませる時期は、しっかり休ませることが大切です。

水はけを意識した用土選び

用土に求められるのは、水はけ・水もち・通気性の三つがバランスよくそろっていることです。前述の通り、この植物は根が常に湿った状態を嫌います。だからこそ、水はけを良くする工夫が欠かせません。

初心者の方なら、市販の草花用や観葉植物用の培養土をそのまま使っても育てられます。ただ、より失敗を減らしたいなら、水はけを高める配合に少し手を加えるのがおすすめです。基本の目安は、赤玉土の小粒を六割から七割、腐葉土やピートモスを三割から四割ほど。ここへパーライトや軽石の小粒、鹿沼土などを全体の一割から二割ほど混ぜると、土の中に空気の通り道ができ、根腐れをぐっと防ぎやすくなります。

用土 配合の目安 主な役割
赤玉土(小粒) 60〜70% 水はけと水もちの土台
腐葉土・ピートモス 30〜40% 栄養分と保水性を補う
パーライト・軽石・鹿沼土 10〜20%(追加) 通気性を高め根腐れを防ぐ

また、土の酸度は弱酸性がよいとされます。おおよそpH六・〇から六・五くらいが、鉄やマグネシウムといった微量な栄養を吸収しやすい状態です。難しく考える必要はありませんが、市販の草花用培養土はこの範囲に調整されているものが多いので、迷ったら草花用を基準に選ぶと失敗しにくいでしょう。

鉢の底には、鉢底ネットを敷いた上に軽石などの鉢底石を薄く入れておくと、水はけと通気がさらに良くなります。ひと手間ではありますが、根腐れに弱い植物だからこそ、排水経路をきちんと作っておくと後の管理がぐっと楽になります。

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寒さに弱い冬越しのコツ

マダガスカルジャスミンを育てるうえで、最大の関門となるのが冬越しです。熱帯生まれのため寒さにとても弱く、この時期の管理を誤ると、翌年の花どころか株そのものを失いかねません。

生き延びられるぎりぎりの最低温度は五度ほどとされていますが、健康に冬を越して春にすんなり成長を再開させるには、十度から十五度以上を保てると理想的です。外の気温が十度を下回り始める秋、おおよそ十月下旬から十一月ごろには、早めに室内へ取り込んで冬支度を始めましょう。

冬の室内で特に注意したいのが、窓辺の放射冷却です。日中は日が差して暖かい窓辺でも、夜から明け方にかけては外気とほぼ同じくらいまで一気に冷え込みます。日が沈んだら、鉢を窓から離れた部屋の中央へ移してあげると安心です。ちょっとした一手間が、株を寒さから守ります。

もう一つ気をつけたいのが、エアコンなどの暖房の風です。乾いた温風が直接葉に当たると、葉から水分が奪われすぎて、葉が黄色くなったり枯れたりしてしまいます。暖房の風が直撃しない場所に置いてください。

また、冬の室内は暖房で空気がとても乾きやすくなります。もともと根の過湿は苦手でも、空気中の湿り気はある程度あるほうを好む植物です。乾燥が気になるときは、霧吹きで葉に水をかける葉水が役立ちます。ただし、気温の低い夜や早朝に葉水をすると、水分が蒸発するときに葉の熱を奪って冷えを招くおそれがあります。葉水は室温が十分に上がった日中に行うか、ぬるま湯を使うと安心でしょう。

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なお、地面に直接植える地植えができるのは、霜が降りず冬の最低気温が常に十度以上を保てる沖縄などの一部の温暖な地域に限られます。それ以外の地域では、季節に合わせて移動できる鉢植えが基本になると考えておきましょう。あなたのお住まいの地域では、冬の朝、何度くらいまで下がるでしょうか。まずはそこを確認してみてください。

樹液の毒性と扱う際の注意

意外と見落とされがちですが、マダガスカルジャスミンには毒性があるとされているため、扱いには少し注意が必要です。キョウチクトウ科の植物には有毒な成分を含むものが多く、本種も剪定などで枝を切ったときに出る白い樹液に、アルカロイド系の成分が含まれていると言われています。

複数の園芸情報サイトによると、樹液が肌に付くとかぶれや皮膚炎を起こすことがあるとされています。また、犬や猫などのペット、小さなお子さんが葉や茎を誤って口にすると、嘔吐や下痢などの中毒症状を引き起こすおそれがあるという情報もあります。健康や安全に関わる部分ですので、心配な場合は動物病院や医療機関に相談することをおすすめします。

そのため、植え替えや剪定など、樹液に触れる可能性のある作業をするときは、厚手のゴム手袋を着け、長袖の服で肌を守るようにしましょう。もし樹液が肌についてしまったら、すぐに大量の流水で洗い流すことが大切です。名前にジャスミンとつきますが、ハーブティーに使う本物のジャスミンとはまったくの別物ですので、花や葉を口に入れたり、お茶にしたりすることは絶対に避けてください。

室内に置く場合は、ペットや小さなお子さんの手が届かない高い場所や、ハンギングで吊るすといった配置を考えておくと、うっかり事故を防げます。美しく香りの良い植物だからこそ、安全に楽しむための下準備を整えておきたいですね。

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マダガスカルジャスミンの育て方で花を咲かせる

マダガスカルジャスミンの育て方で花を咲かせる

ガーデンパレット・イメージ

  • 花芽をつける剪定の時期と方法
  • 花が咲かない主な原因とは?
  • 一回り大きな鉢への植え替え
  • 挿し木での増やし方の手順
  • 種まきで増やすことはできる?
  • つきやすい害虫と対策方法
  • 花言葉と風水的な置き場所
  • 総括:マダガスカルジャスミンの育て方|花を咲かせる剪定と冬越しのコツ

花芽をつける剪定の時期と方法

花をたくさん咲かせたいなら、剪定は避けて通れない作業です。ここで押さえておきたい、いちばん大事な性質があります。それは、花芽は新しく伸びたつるにしかつかない、という点です。

前の年に伸びて一度花を咲かせた古いつるには、翌年以降もう花芽はつきません。ですから剪定をせずに放っておくと、花が咲く位置がどんどん株元から遠ざかり、全体が間のびして見た目も悪くなるうえ、花の数もぐんと減ってしまいます。この流れを断ち切り、コンパクトな姿でたっぷり咲かせるために行うのが、春の切り戻し剪定です。

一般的な栽培情報では、切り戻し剪定は冬を越して株が動き出す春先、おおよそ三月下旬から四月中旬ごろに行うとよいとされています。前年に伸びた古いつるを、株元から二分の一から三分の一ほどの長さに切り戻す方法が広く紹介されています。新しく出たつるに花芽がつく性質があるため、春のうちに切り戻しておくと、そこから勢いよく伸びた新梢が同じ年の五月以降に花を咲かせてくれます。つまり春の切り戻しは、花を減らすためではなく、むしろたくさん咲かせるための作業と考えられています。

逆に気をつけたいのが、花芽が育ち始める初夏以降に強く切り込むことです。この時期に深く剪定すると、準備されつつある花芽まで切り落としてしまうおそれがあります。強い切り戻しは春の成長開始前を目安にし、初夏以降は混み合った枝を間引いたり、伸びすぎた枝の先を軽く摘む程度にとどめると安心でしょう。なお、花が咲き終わった後に、伸びすぎたつるを整える軽い剪定を組み合わせる方法もあります。切る量や時期に迷うときは、いきなり深く切らず、まずは軽めの剪定から試してみると、その年の花を大きく減らす失敗を防ぎやすくなります。

あんどん仕立てでつるを誘引する

マダガスカルジャスミンはつる性で、自分の力で立つ幹を持ちません。そのため、鉢の縁に沿って輪の形の支柱を立てる、あんどん仕立てがよく使われます。新しく伸びた柔らかいつるを、らせん状にくるくると巻きつけて形を整えていきましょう。支柱を立てずに放っておくと、つる同士が複雑に絡まって内側まで光が届かず、風通しも悪くなって害虫の温床になりがちです。

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誘引のとき、つるを無理に鋭い角度で曲げると、そこから先が枯れてしまうことがあります。数日かけてゆるやかに向きを変えていくのがコツです。ちなみに、つるが巻く方向には右巻きと左巻きが混じることが知られています。先端が自然に回ろうとする向きをよく観察し、逆らわずに導いてあげると、植物への負担を減らせます。

花が咲かない主な原因とは?

マダガスカルジャスミンを育てる方の悩みで、最も多いのが花が咲かないというトラブルではないでしょうか。原因は一つではなく、いくつかのパターンが考えられます。順番に見ていきましょう。

日照不足

まず疑いたいのが日光の量です。前述の通り、日当たりが悪いと光合成で作られる養分が足りず、花芽を作るエネルギーが不足します。蕾ができても維持できずに落ちてしまうことも。室内で日照が足りない場合は、植物育成用のLEDライトで光を補う方法もあります。

剪定の時期や方法の誤り

古いつるを切り戻さずに放置していたり、逆に花芽ができる初夏以降につるを深く切ってしまったりすると、花はつきません。春先に前年の枝を切り戻し、新しく出たつるを伸ばす、という流れを守ることが大切です。

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肥料のバランスの崩れ

窒素分の多い観葉植物用の肥料を与え続けると、つるボケを起こして葉ばかり茂ります。開花に向けては、リン酸の比率が高い草花用の肥料へ切り替えてみてください。

株がまだ若い

意外な盲点になりやすいのが、株の成熟度です。挿し木や種から育て始めたばかりの若い株は、体そのものを大きくすることを優先するため、しばらく花をつけないことがあります。管理に問題がなくても咲かない場合は、株が花を咲かせる力を蓄えている途中なのかもしれません。焦らずに日光と適切な肥料を与えながら、じっくり育ててみましょう。原因を一つずつ確かめていけば、翌年の開花にきっと近づけるはずです。

一回り大きな鉢への植え替え

一回り大きな鉢への植え替え

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マダガスカルジャスミンは地下の根の成長も早く、一年から二年ほどで鉢の中が根でいっぱいになる根詰まりを起こします。根詰まりが進むと、水やりをしても水がしみ込まず表面から溢れる、下の葉から黄色くなって落ちる、といった不調が現れます。そうなる前に、植え替えで根の環境をリフレッシュしてあげましょう。

植え替えの適期は、気温が安定して上がり株の元気が戻る四月から六月、つまり開花の前です。蕾がふくらむ開花中や真夏に無理に植え替えると、根が受けるダメージで花や蕾が落ちてしまうため避けてください。

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手順としては、まず数日前から水やりを控えて土をやや乾かし、鉢から抜きやすくしておきます。鉢から株を抜いたら、外側の古い土を三分の一から二分の一ほど優しくほぐして落とし、黒く傷んだ根や伸びすぎた根を清潔なハサミで整理します。そのうえで、今より一回り、直径で三センチほど大きな鉢に新しい土で植え付けます。

早く大きくしたいからと、いきなり極端に大きな鉢に植えるのは逆効果です。土の量に対して根が少ないと水がなかなか乾かず、長く湿った状態が続いて根腐れを招きます。あくまで一回りずつ、が鉄則です。植え付け後は鉢底から濁った水が出なくなるまでたっぷり水を与え、一週間から二週間ほどは明るい日陰で静かに休ませてあげましょう。

挿し木での増やし方の手順

気に入った株を増やしたいときに便利なのが挿し木です。親株とまったく同じ性質を受け継いだ苗を作れるのが魅力です。成功率は気温と湿度に左右されるため、生育が盛んな五月から七月、遅くとも九月ごろまでが実行の狙い目になります。

手順を整理すると、次のような流れになります。その年に伸びたまだ柔らかい新しいつるを、節を二つから三つ含むように十センチから十五センチほど、斜めに切り取ります。土に埋まる下の葉は取り除き、上の葉を一枚か二枚だけ残しましょう。残した葉が大きければ、水分の蒸発を抑えるために葉を横半分に切っておくと、発根にエネルギーを集中させられます。

ここが挿し木最大のポイントです。切り口からは、あの毒性のある白い樹液が出てきます。そのまま放っておくと乾いて膜になり、水を吸う管をふさいでしまうため、切り口を流水でしっかり洗い流してください。作業のときは手袋を忘れずに。

樹液を洗い流したら、水を入れたコップに一時間から二時間ほど浸けて水を吸わせます。このとき切り口に発根促進剤を塗ると、成功率が上がりやすくなります。あとは、赤玉土の細粒や鹿沼土など肥料分のない清潔な土に挿し、乾かないようビニール袋で覆って湿度を保ちながら、直射日光の当たらない明るい日陰で管理します。うまくいけば一か月ほどで根が出てきますが、花が咲く株に育つまでには数年かかる点は覚えておきましょう。

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種まきで増やすことはできる?

結論から言うと、種から増やすことは可能ですが、あまり一般的ではありません。理由は二つあります。一つは種が市販でほとんど出回っていないこと、もう一つは花が咲く株になるまでに数年という長い年月がかかることです。

マダガスカルジャスミンは、栽培環境がとても良く受粉が成立すると、初秋にマンゴーやアボカドを思わせる大きな実をつけることがあります。ただ、実を育てるのは株にとって大きな負担で、放っておくと株が弱ってしまうため、観賞目的でなければ早めに切り落とすのが園芸では一般的です。

それでも種から育ててみたい場合は、実が乾いて縦に割れると、タンポポの綿毛のような羽根を持った黒い種が出てきます。種は好光性といって発芽に光を必要とするため、土を厚くかぶせないのがコツです。翌春の五月から六月ごろ、綿毛を取り除いた種を清潔な土にまき、ごく薄く覆土して、乾かさないように十五度から二十度で管理すると、およそ十日から二十日で芽が出るとされています。

手軽さと確実さを求めるなら挿し木、じっくり育てる過程そのものを楽しみたいなら種まき、と目的で選ぶとよいでしょう。あなたはどちらのやり方に心が動きますか。

つきやすい害虫と対策方法

マダガスカルジャスミンは比較的病害虫に強い植物ですが、まったくつかないわけではありません。とくに気をつけたいのが、アブラムシ・ハダニ・カイガラムシの三種類です。早めに見つけて対処することが、被害を最小限に抑えるコツになります。

害虫 発生しやすい条件 主な対策
アブラムシ 春から秋、新芽やつるの先、蕾のまわり 初期は粘着テープで除去、多発時は薬剤散布
ハダニ 高温で乾燥した環境、葉の裏側 葉水で予防、濡れ布で拭き取り、専用薬剤
カイガラムシ 風通しが悪く枝葉が混み合った環境 歯ブラシ等でこすり落とす、剪定で通風改善

アブラムシは新芽や蕾の周りに群がって汁を吸います。数が少ないうちは粘着テープで取り除けますが、増えてきたら市販の園芸用殺虫剤を使うと効率的です。薬剤を使うときは、必ずラベルに書かれた使い方や対象を確認し、用法を守って散布してください。ハダニは乾燥した環境を好み、葉の裏について葉の色をかすれたように白くします。日ごろから葉の表と裏に霧吹きで水をかける葉水をしておくと、ハダニは水に弱いため予防になります。

カイガラムシは殻に覆われていて薬剤が効きにくいので、見つけたら使い古しの歯ブラシなどでこすり落とすのが確実です。いずれの害虫も、枝が混み合って風通しが悪いと発生しやすくなります。前述の通り、適度な剪定で株の内部の風通しを良くしておくことが、根本的な予防につながります。

花言葉と風水的な置き場所

最後に、栽培の話から少し離れて、マダガスカルジャスミンの持つ意味合いについても触れておきましょう。育てる楽しみが、ぐっと深まるはずです。

純白で星形の整った花と、甘く清らかな香りから、花言葉には清純や清らかな祈り、愛される花嫁といった言葉が添えられています。白いドレスの花嫁を思わせることから、結婚式のブーケにもよく使われてきました。さらに、二人で遠くへ旅を、という少し変わった花言葉も持っており、新しい人生を共に歩むパートナーへの贈り物として選ばれることも多い花です。

風水の観点では、上へ上へとつるを伸ばす姿が成長や発展のエネルギーを持つとされ、木の気を象徴する存在と解釈されることがあります。小判のような肉厚の葉をたくさんつける形から、金運や幸運を呼び込むシンボルとも言われています。気の入り口である玄関や、明るい窓辺に置くのが良いとされているようです。

ただし、風水の効果を期待するうえでの大前提は、植物そのものが健康であることです。枯れた葉を放置したり、根腐れで弱ったり、つるが無秩序に絡まったまま伸び放題になっていると、かえって空間のバランスを乱すと考えられています。定期的な剪定と適切な管理できれいな姿を保つことが、園芸の面でも縁起の面でも大切だと言えるでしょう。丁寧に世話をした植物が美しく咲く姿は、それ自体が暮らしに良い気を運んでくれるのかもしれませんね。

総括:マダガスカルジャスミンの育て方|花を咲かせる剪定と冬越しのコツ

  • マダガスカルジャスミンはキョウチクトウ科のつる性常緑低木で名前どおりの本物のジャスミンとは別の植物
  • 日当たりの良い場所を好み日照不足だと花付きが極端に悪くなる
  • 真夏の直射日光は葉焼けの原因になるためレースカーテン越しや明るい半日陰に置く
  • 屋外と室内を頻繁に移動させず一つの環境に固定して管理する
  • 春から秋は土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るまでたっぷり水を与える
  • 冬は乾かし気味にして水やりの回数を大きく減らす
  • 花を咲かせたいときはリン酸が多めの肥料を選び窒素過多のつるボケを避ける
  • 肥料は生育期の四月から十月に与え冬の休眠期には施さない
  • 用土は赤玉土と腐葉土を中心に水はけの良い配合を用意する
  • 寒さに弱く最低でも五度以上できれば十度から十五度を保って冬越しさせる
  • 花芽は新しく伸びたつるにつくため強い切り戻しは春の成長開始前を目安に行う
  • 初夏以降の深い剪定は花芽を落とすので避ける
  • 植え替えは四月から六月に一回り大きな鉢へ行う
  • 樹液には毒性があるとされ手袋を着けて作業しペットや子どもの誤食に注意する
  • 挿し木は五月から七月が適期で切り口の樹液を洗い流してから挿す
  • 玄関や明るい窓辺に置くと風水的に良いとされ健全な株を保つことが前提
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