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触れると葉を閉じるユニークな植物として人気のオジギソウですが、冬の管理方法について悩む方は多いのではないでしょうか。オジギソウの育て方で越冬を成功させるには、温度管理や置き場所の選択が重要になります。
オジギソウの冬越し方法はどのように行えばよいのでしょうか。また、オジギソウはどこに置くと良いかという疑問や、オジギソウは冬は室内で育てられるかという点についても、正しい知識を身につけることが大切です。オジギソウ鉢植えでの管理とオジギソウ地植えでの対応には大きな違いがあり、オジギソウ苗の選び方からオジギソウ発芽までの過程においても、季節に応じた適切な対策が必要となります。
本記事では、オジギソウの基本的な育て方から冬越しの具体的な方法まで、初心者にも分かりやすく詳しく解説していきます。
- オジギソウの冬越しに必要な温度管理と環境づくりの方法
- 室内での越冬管理における置き場所の選び方と注意点
- 鉢植えと地植えそれぞれの越冬対策の違いと実践方法
- 種まきから花が咲くまでの栽培スケジュールと管理のコツ
オジギソウの育て方で越冬を成功させる基本知識

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- オジギソウの冬越し方法は?
- オジギソウは冬は室内で育てられますか?
- オジギソウはどこに置くと良いですか?
- 鉢植えでの管理のコツ
- 地植えは越冬できる?
オジギソウの冬越し方法は?
オジギソウの冬越しを成功させるためには、温度管理が最も重要なポイントとなります。オジギソウは熱帯原産の植物であるため、実用的な越冬には最低気温12~15℃以上を維持する必要があるからです。
具体的な冬越し方法として、まず地域の最低気温が10℃を下回る前(多くの地域で11月上~中旬)に室内取り込みの準備を始めましょう。寒冷地では10月下旬~11月上旬に前倒しになる場合があります。この時期に剪定を行い、株勢に応じて全体の1/3~1/2を目安に切り戻し、風通しを確保することが大切です。
ただし、冬越しには相当な手間と注意が必要であることも理解しておく必要があります。多くの園芸愛好家は、種を採取して翌年新たに育てる方法を選択しているのが現実です。冬越しに挑戦する場合は、失敗するリスクも考慮して準備を進めることをおすすめします。
オジギソウは冬は室内で育てられますか?
おっはようこざいま〜す②
我が家の越冬おじぎ草、
今季60,61-62個目✿開花
(正確には留守中にいくつか咲いてくれてたかも⁉)夜は室内でぬくぬくしてて、蕾も多く、まだまだ咲く気配たっぷりです!
Good Day🤘#花 #オジギソウ #おじぎ草 #flowers #SensitivePlant pic.twitter.com/sIf9trdso5
— linlin📸 (@tw_linlin) October 16, 2024
オジギソウは冬季であっても室内であれば栽培可能ですが、いくつかの条件を満たす必要があります。室内温度を安定して12~15℃以上に保つことが越冬成功の鍵となるでしょう。
室内栽培において注意すべき点は、日照不足と乾燥です。冬場は日照時間が短くなるため、できるだけ南向きの窓際に置き、日中は十分な光を当てるようにしてください。もし日照が不足する場合は、植物育成用のLEDライトの使用も検討しましょう。
また、暖房による乾燥もオジギソウにとって大きなストレスとなります。加湿器を使用したり、小石を敷いた加湿トレイを使い、鉢底が水に触れないようにして湿度を50%程度に保つことが重要です。加湿と同時に定期的な換気でカビ・病害リスクを下げましょう。エアコンの風が直接当たる場所は避け、温度変化の少ない場所を選んで管理してください。
オジギソウはどこに置くと良いですか?

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オジギソウの置き場所選びは、季節によって大きく異なります。春から秋にかけては、日当たりが良く風通しの良い屋外が最適な環境となります。一日6時間以上の直射日光を浴びることで、健康な株に育ちます。
夏場の管理については、西日が強く当たる場所は避けるか、遮光ネットを使用して適度に光を調節してください。真夏の強烈な日射は葉焼けの原因となる場合があります。風通しの確保も重要で、株元の風通しが悪いと病気の発生リスクが高まります。
冬季の置き場所については、前述の通り室内の暖かい場所が基本となります。ただし、暖房器具の近くは温度変化が激しく、植物にストレスを与えるため注意が必要です。また、玄関や廊下など人の出入りが多い場所は、温度変動や気流が大きく、触れられやすいため株にストレスとなるので避けましょう。
鉢植えでの管理のコツ
首尾よく鉢植えに成功。たぶんオジギソウ…🪴 pic.twitter.com/mqTLJr7rER
— ランチパッド (@launchpad_9) September 17, 2022
鉢植えでのオジギソウ栽培は、移動が容易で温度管理しやすいというメリットがあります。越冬を前提とする場合、鉢植えでの栽培が最も現実的な選択肢となるでしょう。
鉢選びについては、深さがある鉢を選ぶことが重要です。オジギソウは直根性の植物で、根が下方向に伸びる性質があるためです。5号鉢(直径15cm)程度の大きさがあれば、一株を健康に育てることができます。鉢底には必ず鉢底石を敷き、水はけを良くしてください。
水やりの管理では、土の表面が乾いたらたっぷりと与えることが基本です。しかし、冬場は成長が緩慢になるため、水やりの頻度を夏場の半分程度に減らしましょう。鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えた後、受け皿に溜まった水は必ず捨てることが根腐れ防止につながります。生育期(5~9月)は薄めの液肥を2~4週おきに与えますが、開花前は与えすぎないよう注意してください。
地植えは越冬できる?

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地植えでのオジギソウ越冬は、霜の降りない地域(最低気温が0℃未満にならない)でなければ屋外越冬は困難です。沖縄や九州南部の沿岸部など、無霜地帯においても冷え込みによる失敗のリスクがあることを理解しておく必要があります。
本州以北の地域では、地植えのオジギソウは一年草として扱うのが一般的です。秋に種を採取し、翌年の春に新たに種まきから始める方法が現実的でしょう。種の保存は比較的簡単で、乾燥した種を紙袋に入れて冷暗所で保管すれば、翌年まで発芽能力を維持できます。
もし地植えで越冬に挑戦したい場合は、株元にマルチングを施し、寒風を避けるための風よけを設置する必要があります。ただし、霜が降りる地域では、これらの対策を施しても越冬成功率は低いと考えておくべきでしょう。無霜地帯であっても、冷え込みによる失敗のリスクは常に存在することを念頭に置いて管理してください。
オジギソウを育て方と越冬以外の栽培ポイント

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- 苗の選び方と植え付け
- 発芽までの種まき手順
- 挿し木はできるのか?
- 枯れる原因と対策
- 花はいつ咲くかの見極め方
苗の選び方と植え付け
良質なオジギソウ苗を選ぶことは、その後の栽培成功に直結する重要な要素です。苗選びの際は、まず葉の色艶をチェックしましょう。健康な苗は濃い緑色の葉を持ち、葉に触れると素早く閉じる反応を示します。
避けるべき苗の特徴として、葉が黄色く変色しているもの、茎が細く徒長しているもの、病害虫の被害が見られるものが挙げられます。また、ポットから根が大量にはみ出している苗は根詰まりを起こしている可能性があるため、購入は控えた方が良いでしょう。
植え付けの適期は5月下旬から6月上旬です。気温が安定して20℃を超えるようになってから作業を行うことで、植え付け後の活着が良くなります。植え付け時は根を傷つけないよう注意深く行い、植え付け後はたっぷりと水を与えて根と土を馴染ませてください。
植え付け用土の準備
オジギソウは水はけの良い土壌を好みます。市販の草花用培養土でも十分ですが、自分で配合する場合は赤玉土7:腐葉土3の割合で混合すると良いでしょう。pHは弱酸性から中性(6.0~7.0)が適しています。
発芽までの種まき手順
小さい組、もう少し大きくなってから植え替えようと思っていたんだけど、もう種まきポットで育てるの限界かもと思って朝植え替えちゃった。なんか元気なかったから。小さいポット乾きやすいしね。 #オジギソウ pic.twitter.com/84AEn5NF0u
— blue rock thrush (@blue_rock_T) July 23, 2025
オジギソウの種まきは、発芽温度が25~30℃と高いため、十分に暖かくなった5月中旬以降に行います。種は硬い種皮に覆われているため、発芽率を向上させるための前処理が効果的です。
種の前処理方法として、種まきの前日に水に浸けておく方法があります。また、種皮に軽く傷をつける「傷つけ処理(スカリフィケーション)」も有効です。カッターナイフで軽く表面に傷をつけるか、サンドペーパーで軽くこすることで、水分の吸収が促進されます。
種まきは育苗ポットを使用すると管理しやすくなります。1ポットあたり3~4粒の種をまき、覆土は種の厚さの1~2倍(目安約5mm)にとどめ、発芽までは乾かさないよう管理してください。発芽までは日陰で管理し、土が乾かないよう注意しましょう。順調なら7~14日程度で発芽が始まります。
挿し木はできるのか?

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オジギソウの挿し木による増殖は、技術的には可能ですが、一般的には推奨されない方法です。オジギソウは直根性の植物で、根を傷つけると極端に弱る性質があるため、挿し木の成功率は非常に低くなります。
どうしても挿し木に挑戦したい場合は、新芽の部分を5~7cm程度の長さで切り取り、発根促進剤を使用して挿し木用土に挿してください。ただし、発根するまでに数週間かかる上、発根しても活着しない場合が多いのが現実です。
オジギソウの増殖は種まきが最も確実で簡単な方法です。花後にできる種を採取し、翌年の種まきに使用することをおすすめします。種の保存期間は2~3年程度で、適切に保存すれば高い発芽率を維持できます。
枯れる原因と対策
この時期は暑かったり寒かったりで毎年、枯れそうになるオジギソウ。
今年は育ち過ぎ🤣 pic.twitter.com/F1EJUkmZoi— HOTEI (@hoteikeigo0921) June 22, 2020
オジギソウが枯れる主な原因は、温度、水分、光の管理不備にあります。最も多い原因は低温障害で、10℃前後から明確に不調が出始め、12~15℃以上の維持が安全です。特に夜間の急激な温度低下は致命的なダメージを与える可能性があります。
水やりの問題も枯死の大きな要因となります。オジギソウは乾燥に弱い一方で、過湿にも敏感です。土が常に湿っている状態では根腐れを起こし、逆に乾燥が続くと葉がしおれて回復しなくなります。土の表面の状態を日々チェックし、適切なタイミングで水やりを行うことが重要です。
病害虫による被害も見過ごせません。ハダニ、カイガラムシ、アブラムシなどが発生すると、葉の色が悪くなったり成長が止まったりします。早期発見・早期対処が被害を最小限に抑える鍵となります。定期的な葉の観察を習慣づけ、異常を感じたらすぐに対策を講じましょう。
花はいつ咲くかの見極め方

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オジギソウの開花時期は一般的に7月から10月頃ですが、栽培環境や株の状態によって前後することがあります。花が咲く前兆として、葉腋に小さな蕾が形成されるのを観察できます。
開花を促進するためには、適切な日照と栄養管理が必要です。日照不足では花芽が形成されにくく、逆に肥料過多では葉ばかりが茂って花つきが悪くなります。特に窒素肥料の与えすぎは開花を阻害するため、開花期前には肥料を控えめにすることが大切です。
花は約1.5~2cm程度のピンク色で、ふわふわした球状の可愛らしい形をしています。一つの花は1日程度(条件によっては翌日まで)咲き続け、花後には豆のような実がつきます。この実の中に次世代の種が入っているため、種を採取したい場合は花がらを摘まずに残しておきましょう。
総括:オジギソウの育て方と越冬方法を完全解説
この記事では、オジギソウの育て方と越冬について詳しく解説してきました。以下に重要なポイントをまとめます。
- オジギソウの越冬には最低気温12~15℃以上の環境が必要
- 室内取り込みは地域の最低気温が10℃を下回る前に実施
- 冬季は室内の日当たりの良い場所で管理することが基本
- 加湿には小石を敷いた加湿トレイを使い鉢底が水に触れないよう注意
- 鉢植えでの栽培が越冬管理において最も現実的な選択
- 地植えでの越冬は霜の降りない地域以外では極めて困難
- 種まきは気温が25℃以上になる5月中旬以降に実施
- 種の前処理(浸水・傷つけ処理)により発芽率を向上させることができる
- 発芽には7~14日程度を要する
- 挿し木による増殖は成功率が低く推奨されない
- 水やりは土の表面が乾いてからたっぷりと与える
- 生育期は薄めの液肥を2~4週おきに与える
- 病害虫(ハダニ・カイガラムシ・アブラムシ)の早期発見・早期対処が重要
- 花の持続期間は1日程度で条件次第で翌日まで
- 多くの園芸愛好家は一年草として栽培している