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寒い冬の時期にも美味しいパセリを収穫したいと思っていませんか。パセリの育て方で冬に気をつけるべきポイントを理解すれば、一年中新鮮な葉を楽しむことができます。
多くの方がパセリは冬越しできるのかという疑問を抱いています。また、パセリの冬の管理方法についても正しい知識が必要です。種からの育て方と苗からの育て方、それぞれに冬季特有のコツがあります。
室内での栽培方法を活用すれば、寒い外気に関係なく安定したパセリ栽培が可能になります。パセリの育て方で鉢植えを選択する場合と地植えで管理する場合では、冬の対策方法が異なってきます。
この記事では、冬場でも元気なパセリを育てるための具体的な方法と注意点を詳しく解説していきます。
- パセリの冬越しの可能性と適切な管理方法
- 種まきと苗植えの冬季における成功のポイント
- 室内栽培と屋外栽培の使い分け方
- 鉢植えと地植えそれぞれの冬季対策
パセリの育て方で冬に知っておくべき基本知識

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- パセリは冬越しできますか?
- パセリの冬の管理方法は?
- パセリの種類と冬の適応性について
- 冬場のパセリ栽培で注意すべきポイント
パセリは冬越しできますか?
パセリは条件が整えば冬越しが可能な植物です。二年草として分類されるパセリは、軽い霜(-2~0℃程度)には耐え、適切な管理を行えば寒い冬を乗り越えて翌年に再生する場合があります。
ただし、冬越しの成功は地域や栽培条件によって大きく左右されます。パセリは涼しい環境でよく育つ植物で、軽い霜程度であれば耐えることができるとされています。午前中に収穫すると、より良い香りのパセリを楽しめます。
一方で、寒冷地では屋外での冬越しは不安定になります。夜間の気温が7~10℃を下回る前や、お住まいの地域の平年初霜日前に室内に取り込むか防寒対策を施すことが推奨されます。強い霜や雪に長期間さらされると株が弱る可能性があります。
パセリの冬越し成功率を高めるためには、秋のうちに株をしっかりと育てておくことが重要です。根がしっかり張った健康な株ほど、冬の厳しい環境に耐える力を持っています。
パセリの冬の管理方法は?
秋に植えたパセリ。
冬を越えて丈夫に育ちました。
料理に使うのが楽しみだわ(*^^*) pic.twitter.com/tyrMsBvnx1— おたぬかあさん (@otanumum) March 14, 2025
冬場のパセリ管理で最も大切なのは適切な水やりの調整です。冬は植物の成長が緩やかになるため、土の上から1.3cm程度が乾いたタイミングで朝にたっぷり与える方法が適切です。固定頻度ではなく用土の乾き具合で判断することが重要です。
肥料については冬期間中は最小限に抑えます。屋内で管理する場合は4~6週間ごとに規定濃度の1/4から1/2程度に薄めた液体肥料を上限とし、生育が止まる時期は施肥を控えることが必要です。過度な施肥は軟弱徒長や根腐れの原因となる可能性があります。
風通しの確保も重要な管理ポイントです。冬場は室内で管理することが多くなりますが、換気や送風ファンを使って空気の循環を保ちましょう。天気の良い日には窓を開けて新鮮な空気を取り入れることも効果的です。
冬の日照管理
冬は日照時間が短くなるため、できるだけ長時間日光に当てることが重要です。室内では南向きの窓際に置き、屋外では日当たりの良い場所を選びます。日照不足は葉の色が薄くなり、軟弱な株になる原因となります。
パセリの種類と冬の適応性について

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パセリには主にカーリーパセリとイタリアンパセリの2種類がありますが、明確な耐寒性の差については根拠が限定的です。これらの品種は主に風味や草姿の違いで区別されます。
カーリーパセリは縮れた葉が特徴で、装飾性が高いため料理の付け合わせとして人気があります。葉の表面積が大きいため、寒風による影響を受けやすい場合があります。
イタリアンパセリは平たい葉を持ち、香りが強いため少量でも十分な風味を与えられます。料理での使用頻度が高く、実用性に優れています。
種類 | 葉の特徴 | 主な用途 | 風味の特徴 |
---|---|---|---|
カーリーパセリ | 縮れ葉 | 装飾・付け合わせ | マイルドな風味 |
イタリアンパセリ | 平葉 | 料理の風味付け | 強い香り |
どちらの品種も基本的な栽培方法は同じです。用途や好みに応じて選択するとよいでしょう。
冬場のパセリ栽培で注意すべきポイント
冬を越したイタリアンパセリ。
冬を越したおじさんパシャリ。#誰だ山頭火 pic.twitter.com/Ys6LJuBY6P— P (@P_Pants_) March 23, 2024
冬季のパセリ栽培では急激な温度変化を避けることが重要です。室内と屋外を頻繁に移動させることは温度・湿度差によるストレスが大きいため、室内取り込みは徐々に慣らしながら行うべきです。
また、冬場は虫の活動は少なくなりますが、室内栽培ではアブラムシが発生する可能性があります。定期的な葉の観察を心がけ、早期発見・早期対処を行いましょう。機械的除去や園芸用石鹸スプレーなどの対策が有効です。
収穫についても注意が必要です。冬場は成長が遅いため、一度に多くの葉を収穫すると株が回復するのに時間がかかります。株の負担にならない範囲で控えめな収穫を心がけることが大切です。
凍結の恐れがある夜間は、屋外の鉢植えを軒下に移動させるか、防寒シートで覆うなどの対策を講じましょう。一度凍結すると株が大きなダメージを受ける可能性があります。
パセリの冬における育て方の実践方法

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- 種からのパセリ育て方(冬季版)
- 苗からのパセリ育て方(冬季版)
- 室内でのパセリ栽培方法とLED照明活用
- パセリの育て方・鉢植えでの冬越し
- パセリの育て方・地植えでの冬季管理
- イタリアンパセリの家庭菜園での育て方
- 冬場の水やりと肥料管理
種からのパセリ育て方(冬季版)
冬季の種まきは室内で行うことが成功の鍵となります。パセリの発芽適温はおおむね10~24℃で、最適は18~21℃前後とされているため、暖房が効いた室内環境を整えることが重要です。
種は事前に24時間水に浸けることで発芽率を向上させられます。その後、種まき用土を入れた育苗ポットに3~4粒ずつまきます。覆土は種が隠れる程度の薄さ(約3mm)に留めることがポイントです。
発芽まで2~5週間かかる場合があるため、この期間は土の乾燥に注意を払います。霧吹きを使って表面を湿らせる程度の水やりを心がけましょう。発芽後は日当たりの良い場所に移し、本葉が2~3枚になったら間引きを行います。
冬の種まき成功率を上げる方法
冬季の種まきでは保温対策が欠かせません。育苗箱や発泡スチロールの箱に種まきポットを入れ、上部を透明な蓋で覆うことで簡易温室を作れます。また、園芸用ヒートマットを使用すると一定温度を保ちやすくなります。
苗からのパセリ育て方(冬季版)
去年苗で買ったパセリ。3倍くらいなった。一年中ずっとミドリが見れる。鉢植えにして冬の間は家の中にいた。 pic.twitter.com/m4oRXZN7Vz
— 佐藤聖子 (@lilysohigh) April 25, 2024
冬季に苗を購入する場合は、健康で充実した株を選ぶことが重要です。葉の色が濃く、株元がしっかりしているものを選びましょう。購入後は急激な環境変化を避けるため、まず室内で数日間慣らします。
植え付け用の土は水はけの良いものを使用し、元肥として緩効性肥料を混ぜ込みます。植え付け後は根が活着するまでの1週間程度、直射日光を避けた明るい場所で管理しましょう。
水やりは土の上から1.3cm程度が乾いてから朝にたっぷり与え、受け皿に溜まった水は速やかに捨てます。根腐れを防ぐため、冬場は特に排水に注意を払うことが必要です。
苗の植え付けは平年の初霜時期を目安に調整し、厳寒期を避けた時期を選んで作業を行いましょう。地域の気候に合わせたタイミングが重要です。
室内でのパセリ栽培方法とLED照明活用

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室内栽培は冬のパセリ栽培において最も確実な方法です。南向きの窓際に置くことで、限られた冬の日照を最大限活用できます。
室内の乾燥対策として、鉢の周りに水を張った皿を置くか、加湿器を使用して湿度を40~60%程度に保ちます。エアコンの直風が当たらない場所を選ぶことも重要です。
室内栽培では害虫の発生に注意が必要です。特にアブラムシは乾燥した室内環境を好むため、定期的な葉水や通風を心がけましょう。
LED照明を活用した栽培
日照不足が深刻な場合は、植物育成用LED照明の使用を検討しましょう。1日14~16時間程度照射することで、冬場でも健康な成長を促進できます。照明と植物との距離は機種の出力に応じて10~30cm程度を目安とし、葉焼けや徒長の様子を見ながら調整します。
パセリの育て方・鉢植えでの冬越し
今庭からの一枚💞
ちょっと暗いかな。。。光が足りない。
おはようございます😊パセリくん!まだいける!
すっかり鉢植えの雪がとけて顔だしました。相変わらずのどんより雲厚の空です。
今日もよろしくお願いします💕 pic.twitter.com/3QYr9BEy6l
— みー (@13kvTqmyP1zVbA0) January 7, 2023
鉢植えでの冬越しは移動が容易なため、天候に応じた管理が可能です。晴天の日は屋外で日光浴をさせ、寒波の予報が出た際は室内に取り込むといった対応ができます。ただし、頻繁な移動は温度差ストレスを与えるため注意が必要です。
鉢のサイズは20cm程度あると安心ですが、室内では10~15cmでも栽培可能です。ただし、根域を十分確保することで保温や栄養吸収の面で有利になります。
鉢の材質も重要な要素です。テラコッタ(素焼き)鉢や粘土製の鉢は凍害で割れやすいため、冬場はプラスチック鉢や釉薬をかけた陶器鉢が安全です。鉢の周りを断熱材で巻くことも効果的です。
鉢底には必ず鉢底石を敷き、水はけを良くしておきましょう。冬場の根腐れは回復が困難になるため、排水対策は特に重要です。
パセリの育て方・地植えでの冬季管理

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地植えのパセリは根域が広いため、鉢植えよりも安定した越冬が期待できます。ただし、マルチングによる保温対策は欠かせません。株の周りに腐葉土やバークチップを5~12cm程度敷き詰めましょう。寒冷地や無雪地域ではやや厚めに敷き、地面が凍ってから作業すると効果的です。
風よけの設置も効果的な対策です。寒風は株を乾燥させ、凍害のリスクを高めます。支柱と園芸用ネットを使って簡易的な風よけを作ることで、厳しい冬の環境から株を守れます。
地植えでは排水対策も重要です。冬の長雨や雪解け水による根腐れを防ぐため、高畝にして水はけを良くしておきます。また、株の周りに溝を掘って水が溜まらないようにする工夫も必要です。
寒冷地での地植え管理
寒冷地では小型トンネル栽培が効果的です。支柱とビニールフィルムを使って小さなトンネルを作り、日中は換気のために端を開けます。この方法により、夜間は1~6℃程度の温度上昇が期待でき、晴天の日中はさらに気温が上がることもあります。
栽培方法 | 移動可能性 | 根域 | 凍結リスク | 主な対策 |
---|---|---|---|---|
鉢植え | 可能 | 限定的 | 高い | 室内移動・断熱 |
地植え | 不可能 | 広い | 低い | マルチング・風よけ |
イタリアンパセリの家庭菜園での育て方
イタリアンパセリは平葉種のため、風の抵抗を受けにくい特徴があります。カーリーパセリと比較して香りが強いため、少量でも十分な風味を楽しめます。
栽培方法は基本的にカーリーパセリと同様です。両品種の水分嗜好や耐寒性に明確な差は限定的であるため、一般的なパセリの管理方法に従うことが適切です。
収穫時は外側の葉から順番に摘み取り、中心部の新しい葉を残します。イタリアンパセリは再生力が強いため、適切な収穫を行えば長期間の収穫が可能です。
イタリアンパセリは料理での使用頻度が高いため、家庭菜園では複数株を育てることをおすすめします。株をローテーションすることで、常に新鮮な葉を収穫できます。
冬場の水やりと肥料管理

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冬場の水やりは土の乾き具合を基準とした管理が基本です。土の上から1.3cm程度が乾いたタイミングで朝にたっぷり与えます。固定頻度ではなく、用土の状態を観察して判断することが重要です。
水温も重要な要素です。冷たい水は根にショックを与えるため、室温程度の水を使用します。また、一度に大量の水を与えるより、適量を朝の時間帯に与える方が根の負担を軽減できます。
肥料については、冬場は植物の代謝が低下するため最小限に抑えます。屋内栽培では4~6週間ごとに規定濃度の1/4から1/2程度に薄めた液体肥料を上限とし、生育が完全に止まる時期は施肥を控えることが必要です。
季節 | 水やり基準 | 肥料頻度 | 注意点 |
---|---|---|---|
春・秋 | 表土が乾いたら | 2週間に1回 | 成長期のため十分な養水分 |
夏 | 毎日または朝夕 | 1週間に1回 | 乾燥対策重視 |
冬 | 上から1.3cm乾いたら | 4~6週間に1回 | 過湿・過肥に注意 |
冬の収穫と保存
冬のパセリ収穫は晴天の日の午前中(露が乾いた頃)に行うのが最適です。この時間帯は葉の香りが良く、品質の高いパセリを収穫できます。
収穫は外側の大きな葉から順番に行い、株の負担にならない範囲で控えめに摘み取ります。冬場は成長が遅いため、過度な収穫は株の弱体化を招きます。
収穫したパセリの保存方法はいくつかあります。短期保存の場合は、コップに水を入れてパセリの茎を挿し、袋で覆って冷蔵庫で保管すると少なくとも1週間は持ちます。長期保存には冷凍保存が適しており、洗って水気を切ったパセリをジップロック袋に入れて冷凍庫で保存できます。
乾燥パセリを作る場合は、低温オーブン(35~43℃程度)で短時間乾燥させる方法が推奨されます。電子レンジを使用する場合は、短時間ずつ様子を見ながら行い、焦げないよう注意が必要です。
パセリの香りを最大限に楽しむためには、収穫時刻が重要です。午前中から午後前半の収穫により香気成分が最も良い状態で維持されます。冬は成長が遅いため、収穫量は控えめにして株を大切に育てましょう。
総括:パセリの冬における育て方:種・苗からの家庭菜園栽培方法
- パセリは軽い霜には耐えるが強い凍結は避けるべき植物である
- 冬の管理では土の上から1.3cm程度が乾いてから朝に水やりを行う
- 室内栽培が冬季のパセリ栽培で最も安全で確実な方法
- 種からの冬季栽培では18~21℃前後の保温対策が成功の鍵
- 苗からの栽培では健康な株選びと段階的な環境慣れが大切
- 鉢植えは移動可能だが頻繁な移動は温度差ストレスを与える
- 地植えは5~12cmのマルチングと風よけによる保温対策が必要
- カーリーパセリとイタリアンパセリの明確な耐寒性差は根拠が限定的
- 冬の肥料は4~6週間ごとの薄い液肥を上限とし生育停止時は控える
- 収穫は晴天の午前中から午後前半に外側の葉から順番に行う
- 収穫は株の負担にならない範囲で控えめに行うことが重要
- LED照明は14~16時間で距離10~30cmを機種に応じて調整する
- 急激な温度変化は株にストレスを与えるため徐々に慣らすことが必要
- 乾燥保存は低温オーブンまたは電子レンジで短時間ずつ様子見で行う
- 適切な管理により冬場でも新鮮で香り豊かなパセリを楽しめる